風土薬膳房 ご参加御礼

 

 先日 7月23日に開催しました『風土薬膳房』~里山は台所~

 

ご参加いただきました皆さま、誠にありがとうございました。

 

なかなか梅雨が明けない状態で

当日は不安になるほどの朝からの大雨・・・・・。

でも、

今回この会を皆さん心待ちにして下さり、車で一時間半もかけていらして下さる方もいらっしゃり

よほどのことでなければ開催ということで、

「あらゆる自然にとっての恵みの雨」と捉え無事開催させていただきました。

 

 

 ~当日の時間割~

 

・薬膳講座 薬膳の基本について

 

・里山散歩 里山にある旬の素材を摘みながら散策

 

・採った野菜や素材お料理デモンストレーション 

 

・眺めのよい場所でのお昼ごはん (雨にて変更)

 

・自然とのプチリトリート 

 

こういったプログラムでした。

 

薬膳の講座は中医学基礎理論を要約し、すすめさせていただきました。

 

今回の参加者さまは薬膳の講義が初めての方が多く、

中国哲学基本思想をダイジェストに

陰陽五行説やチェックシートで6種類に分けた体質別おすすめ食材や養生法などをお勉強。

今後は季節ごとの薬膳の提案など、いつかまた別の機会に開催したいと思います。

 

 

 だいぶ落ち着いてきた雨とはいえ、傘必須の里山散歩になりました。

 

濡れた樹々、野菜、里山の恵みの山野草・・・・。

そしてなんともいえない雨をうけた里山の自然の匂い。

五感を研ぎ澄まされるとはこのことです。

 

空気の潤いに満ちた散歩もなかなか良い感じでした。

ポジティブ思考の皆さまはむしろその状況を楽しんで嬉々として下さり、ホッとしてました。

 

あかま里山農園さんにはたくさんの山野草が隠れています。

まるで、宝探しの旅にでかけた感じです。

 

そして

美しく水滴をまとったこの野草は、当スタッフののりこさんのご家族が好物だという「スベリヒユ」。

 

山形の郷土料理らしく、辛子じょうゆでよく食べるそうです。

わたしものりこさんから教えてもらわなければわからなかったもの。

民間薬としても優秀で解熱、解毒、虫毒に利用されたり利尿作用もありという、薬膳そのものの野草です。

 

 

 また歩いては宝探し。

こちらは「山椒の実」。

 

山椒は温性の食材で、気を補い、瘀血や気の滞りを改善してくれるといわれてます。

樹皮や果肉は昔から生薬としても使われていたほどです。

 

 

 そして、今いちばんの旬の薬膳素材「金針菜」です。

 

いわゆるヤブカンゾウ、野萱草とも言われ、この時季里山などでもよく見られるます。

薬膳を知ってる方なら、それ知ってる!っていう素材です。

この蕾を乾燥させたものが、生薬でもある「金針菜」なんです。

 

去年から赤間さんのところのお野菜を仕入れさせていただくようになり、

来年の夏には金針菜咲くよ!と聞いてたのでやっと巡ったこの季節を個人的にだいぶ心待ちにしてました。

咲く前のぷりっとした蕾をいただきます。

 

涼性の食材で、血を補います。めまいや情緒不安を解消してくれるれっきとした薬膳素材。

またこちらも利尿作用があり、むくみ改善にも効果的だといわれてます。

ただし、生では食せず、必ず茹でたり、炒めたりと火を通します。

 

あかま里山農園さんはまさしく天然の薬箱。

 

いつも訪れるたび、たくさんの発見があり、狂喜乱舞したくなるくらいです笑。

 

 

 里山散策をしている間にのりこさんに昼ごはんの下準備を。

雨のため、外でのごはんは断念し、眺めのよい大きな屋根裏の広間でランチタイムです。

 

そして、今からもう見頃を迎える蓮。

こちらは古くからの友人の河南の遠藤農園さんの蓮の葉を使用させていただきました。

 

中には蓮の実も入っています。

蓮の実は平性の食材で心の機能を高め、気持ちを落ち着かせてくれる薬膳素材です。

それをあかまさんのお米で中華風おこわに仕上げました。

ちょっとしたコラボのお食事です。

 

 

 みんなで茹でて、切って盛り付けて。

素朴だけど、滋味深い。里山薬膳。

 

里山ぜんぶが台所。

 

 

 

 デザートはあかまさんのブルーベリーを使った、「ブルーベリーはちみつ寒天」を。

とっても甘くて大粒でさまざまな粒。

これぞ自然そのもの。不揃いでいいんです。

 

お食事をしながら、あかまさんから農家さんとしての深く心に響くお話。

それぞれの方々がそのお話にストンと心に落ちて、さまざまな想いを馳せた時間。

 

 

 

「風土薬膳房」という名前にしたのは、このような事をしたかったからです。

 

その土地の風土、採れたもの、人のぬくもりのあるものと薬膳とからめていきたいと思いました。

 

薬膳を学ぶ上で出てくるのが「天人合一(てんじんごういつ)」という言葉があります。

天と人は対立するものではなく、一体ですよ、という思想です。

 

いろんな解釈がありますが、

わたしは天からの恵みは人にも及ぶし、こうして採れた野菜をいただくのも天からも恵み。

それをいただいて生かさせてもらってる。

あかまさんの深い染み入るお話を聞き、その捧げる思いに寄り添っていきたいと強く思いました。

 

 

ご参加いただきました皆さまに心より感謝いたします。

雨のための予定変更、そして初開催でドタバタしてしまい、

わたしもお尻から転んだりのお笑いハプニングもありましたが、無事終えさせていただきました。

 

 

そして、あかまさん、農園ののぞみちゃん、

たくさん頑張ってくれたスタッフのりこ、

今回こんなにも素敵に撮影してくれた、スタッフモーリーにも心から感謝いたします。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

 

またこのようなワークショップを開催いたしますので

またお楽しみにお待ち下さいね。