旅 〈 大阪~神戸~奈良・月ヶ瀬 〉其の二

 

 今回の旅は商品仕入れ素材の開拓と、友二人からエネルギーをもらうという二本立ての旅です。

 

この後ろ姿の二人とは、高校時代 厳しい寮生活三年間寝食をともした、いわば家族同然のふたり。

30年以上の月日が流れても、いつまでも当時のままで素でいれるのは、やはり同級生ですね。

さて、宿も彼女宅にお世話になり、次の日は、いよいよ奈良へ向かいます。

 

道中、かねてから行ってみたかった憧れのお店『くるみの木』さんへ。

 

くるみの木さんはご存知の通り、1984年からオープンされているカフェ&生活雑貨店で、最近は更に新たな複合施設など展開し奈良の魅力を発信し続けてるパイオニア的な名店です。

ランチをいただきたかったのですが、甘かった。

12時ちょっと過ぎの時点で満席かつランチ完売、恐るべし。残念ドンマイ。

しかし、奈良の魅力が散りばめられた雑貨をみて幸せに浸れたのでよしとして。

 

幸い、友人が『あじあの薬膳おばんざい 藍布(らんぷ)』さんを見つけてくれて薬膳ということで、気分はさらに盛り上がり、奈良の古い町並みを散歩しつつ堪能しました。

 

ここからは旅の目的のふたつめ、

奈良県北東部と京都府、三重県とをまたぐ県境に位置する場所、月ヶ瀬へ。

 

何故ゆえにはるばるとこの美しき名の土地への訪問か。

遡ること数年前。

 

 同級生の上記の彼女らと会ったときにはすでにわたしのお店再建計画も進行していたので、

たまたま話題に自分は「月ヶ瀬健康茶園」さんのお茶をずっと愛飲してて、

こんなお茶をお店に出せたらいいなぁ・・・なんて話しを彼女らとしていました。

そうしたら一方の彼女が、

「あたし、昔そのあたりにおったから知ってるで。案内したるわ」と、なんともあっさりと仰天発言。

「えー!!行く行く、連れてって!」が今回のいきさつです。

 

友人宅がある大阪府河内長野から車でのべ、約二時間ほどでしょうか。

月ヶ瀬梅林として有名な、行けども行けども山全体が梅の木で覆われた感じの山々を縫ってのドライブ。

 

もともとわたくし、東北人。寒いのは慣れていましたが、

2月6日当時はさすが関西圏といえど、山深い場所ながら底冷えする寒さにやられましたが、

山肌に添って見渡す美しい茶畑の風景に、心浮きたち高鳴る鼓動。。。。

 

 

 やっぱりどの土地に行っても茶畑は本当に美しい。

今まで訪れた台湾、静岡、奥久慈、桃生・・・・。

 

中国茶も紅茶も日本茶も、すべては同じ茶の木、学名はカメリア・シネンシス。

お茶の文化は先に中国から、そして日本に伝わったのですが、その時代は奈良時代からといわれています。

 

遥か時を経て、今のこの時代まで脈々とその恩恵を預かり、当たり前のように日常に寄り添うお茶。

ご先祖さまがこの山々を開拓し、茶畑を興しこうして後世に受け継がれているとしみじみと思いを馳せてみます。

 

まずは、友人のつてで本日のお宿として開放して下さった、「森の茶論」さんでひと休みします。

 

 

 

つづく